聴覚障害(visuaI impairment)とは

投稿者: | 2017年7月17日

聴覚障害(visuaI impairment)とは

外耳から大脳の聴覚中枢までの聴覚の仕組みを聴覚 機構という,

この聴覚機構においてなんらかの損傷や 障害があると聴覚に障害が生じる.

聴覚障害は,部位により伝音性難聴と感音性難聴に分けられ,

この両者が重なる(混合性難聴)もある. 聴覚障害の様相は各々で異なる.

聴覚障害の原因が先天性か後天性か,発症時期に よっても状態は異なる.

先天的に重度の聴覚障害がある場合には,話し言葉の獲得が大変困難であるとされる.

また,発症時期が話し言葉を獲得する前か後かに よって‘たとえ聴力レベルが同様であっても,

聞こえ方は異なると言われる.

 

 

原因・発現時期

先天性

遺伝性,妊娠中の事故・感染,薬物障害,出産周辺期の障害

後天性

幼少児期のウイルス感染(麻疹,

流行性耳下腺炎髄膜炎など),外傷,

薬物(アミノグリコシド系抗 生物質:ストレプトマイシンなど),

騒音性(職業病),全身疾患(腎疾患,糖尿病,妊娠,分娩: その他),

加齢(老人性)

 

 

分類

(1)伝音性難聴(外耳,中耳の障害)

外耳の奇形,耳垢栓塞,耳管狭窄,中耳炎(彦出性 慢性・急性),中耳の先天性奇形・外傷性奇形,硬化症.

(2)感音性難聴(内耳から大脳聴覚野までの異常)

突発性難聴,遣伝性難聴’老人性難聴,災害性難聴. 胎児期の感染等,頭部外傷による難聴,

メニエル病. 薬物障害‘蝿牛窓破裂症,騒音性難聴.

(3)混合性難聴

伝音性難聴と感音性難聴の二つ の症状が合併した難聴.

 

 

音が聞こえる仕組み

音波は外耳道を伝わって鼓膜を振動 させ,中耳から内耳に伝わる.

この振 動が蝿牛で電気信号に変えられ、聴神 経から脳に伝わり、音として知覚される.

聴覚障害の程度は,音の大きさを示すデシベル(dB) という単位で分類される.

世界保健機関(WHO) では. 41dB以上の難聴者に補聴器の装用が推奨され ている.

また,両耳の聴力レベルが70clB以上の場合, 身体障害者福祉法の聴覚障害等級に認定される.

 

 

口腔内の特徴

聴覚障害のある人に特異的な口腔の特徴はないが, 口蓋裂のある患者では,

彦出性中耳炎に起因する伝音 性難聴が発現することがある.

 

 

 

診療における注意点

入室時

患者の視線が届く範囲や患者のそばで,声かけする.

 

医療面接

外見では聴覚障害があるかどうかわかりにくく,補聴器をつけていても不明な点が多いそのため,

医療面接時にどの程度聞こえるのか,理解力はどうか,

コミューケーション手段は何か,などを確認することが 重要である.

先天的,または幼少時から聞こえない聴覚障害患者 は,

「音声による言語習得が困難,絵画的思考,語桑 数が増えない,長い文章・漢字が苦手,筆談が苦手」

であることを考慮し医療面接を行う.

 

 

コミュニケーション手段

手話

手話が第一言語であれば,医療スタッフが手話を使 用し,コミュニケーションを図ると,

多くの患者が安堵感を示すので,挨拶だけでも手話を覚えていると良 い手話だけでなく,

豊かな表情や口の形が分かるようにマスクをとり,ややゆっくりと口を大きめに動か すことで伝わりやすくなる.

 

筆談

筆談では難しい表現は避け,短い文章の箇条書きにし,

要点のみを明確に書くなどの工夫をして理解しやすいようにする.聴覚障害者の場合,

筆談が可能であ るにも関わらず,治療に関する十分な説明が受けられず,

医療不信になる人も少なくない・

歯科医師が時間にゆとりのない場合は,他のスタッフが代わりに説明するなどの配慮が必要である.

 

 

インフォームド・コンセント

診療内容について,何度も同じ質問をしてくることがあるが,理解が得られるまで十分に説明を行う・

聴覚障害者は歯科に関する情報量が少ないため,より具体的な説明が必要となる.

 

 

歯科診療時における対応

ユニットの背板を倒す際は,必ず軽く肩に手を添えるか,手で合図を送る.背板を起こす時も合図をする.

診療中はTDS法を用い器具を見せてから口腔内へ器具を入れる等の配慮をする.

診療内容の説明や口腔衛生指導は,模型や絵などの媒体を用いると理解が得られやすい.

 

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