歯周病の怖さを知らない人がとっても多いようなので・・・。
歯周病が怖い理由3つあげると、
1.虫歯がなくても、歯が抜ける。
2.毎日歯磨きしてるのに口臭がなくならない。
3全身疾患を悪化させる
この3つ、想像しただけで身の毛もよだつ思いです。。
でも、多くの人は「なんとなくわかるけど、そんなに怖い?」
くらいの感覚だと思うので、1つ1つ解説していきます。
1.虫歯がなくても、歯が抜ける。
「私は今まで虫歯できなくて、歯医者いらず!」なんて思っている人こそ要注意なのが、歯周病です。
ザックリと虫歯菌と歯周病菌の違いを言うと・・・
虫歯菌は酸性の環境
歯周病菌はアルカリ性の環境
でいきています。酸性とアルカリ性は、真逆の性質ですね。
また、虫歯菌は空気がある方が良かったり、あっても大丈夫なものが多いのですが(好気性)、
歯周病菌は空気のない環境(嫌気性)が好きだったりします。
これも真逆の性質。
つまり、どういうことかというと、
虫歯菌になりやすい人は歯周病になりにくく、
歯周病になりやすい人は虫歯になりにくい。
という傾向があるんです。
(もちろんお口のケアがきちんとできていない人は、虫歯にも歯周病にもなりますが、、)
毎日ちゃんとお口のケアをしているのに、虫歯になってしまう。
という人は、体質的には歯周病になりにくいタイプかもしれません。
で、本題なんですが、歯周病でなぜ歯が抜けるのかというと、、
・歯周病は痛みを感じないことが多い。
・30代以降からリスクが急上昇する。
(20代まで虫歯知らずで油断することも・・・。)
2.毎日歯磨きしてるのに口臭がなくならない。
歯周病独特の匂いというのは、かなり強烈で分かりやすいです。
どんな匂いかというと、口の臭い高齢者の方のアノ匂いです。
(注:もちろんご高齢でも臭くない人もいらっしゃいます!)
ただ、若者の口の臭さとは、ちょっと違います。
そんな強烈な匂いを出す歯周病菌がどこにお住まいかというと、歯茎の中です。
彼らは、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)に入り、トンネル工事のごとく、掘り進めていきます。
そして歯周ポケットが深くなればなるほど、彼らの楽園になるのです。
もちろん、初期の段階であれば、
・歯と歯茎の境目を歯ブラシで丁寧に磨く。
・歯間ブラシとフロスを使う。
などなどホームケアで改善しますが、
いわゆる歯周病と言われる、歯周ポケットが4mm以上になってくると、歯ブラシや歯間ブラシでは届きません。
むしろ、届けないでください!無理にやろうとすると、歯茎が下がったり、感染症の原因になります。
歯科衛生士が専用の器具を使い、やっと落とせるレベルです。
「まー、そうは言っても、私は歯周病じゃないし大丈夫!」
と思っている方は、ひとまず歯科で検査をしてから安心してくださいね。
30後半くらいになってくると、初期の4mmの歯周ポケットを持っている人はほとんどです!!
そして、4mmから次第に深くなっていくと、歯磨きをしてもなくならない口臭が発生します。
口臭は自覚しにくいですし、口臭で対人関係がギクシャクしてしまう・・・。
というのは、良くないので、まずは検査してみてください。
3.全身疾患を悪化させる
歯周病が、口が臭くなって、歯が抜けるだけの病気だと思っていたら、
大間違いです。これだけでもだいぶ怖ろしいですが、、
歯周病は全身疾患との因果関係が明らかになってきています!!
因果関係があるとされているのは、
・糖尿病
・心筋梗塞
・脳梗塞
・認知症
・リウマチなど自己免疫疾患
お口のケアをしたことで、糖尿病の数値(HbA1c)の値が下がったという症例は数多く発表されています。
逆に、薬を飲んでも数値が安定しない人は、まずお口のケアをオススメします。
また、血管の中にできる塊の原因は、歯周病菌が血管などを傷つけたり、プラーク(細菌のおウチ)を作ることであると言われています。
さらに、自己免疫疾患で一番わかりやすいのは、花粉症ですね。
花粉症の場合は、花粉が体内に入りすぎる、
アレルギーの場合はアレルギー物質が体内に入ると、
体の中の抗体(普段は体を守っているもの)が過剰反応し、
無差別に自身の細胞を攻撃をしてしまうことで、いろんな症状が出てしまう病気の総称です。
これが、歯周病菌が引き起こしているという、研究結果があります。
自己免疫疾患には、様々な種類があり、どれも本当に辛い病気ばかりです。
「なぜ自分の身体を攻撃してしまうのか?」というのは、はっきりとした原因がわかっていないものも多いのですが、
確かに、お口の中の歯周病菌はゼロにはできませんし。
中程度〜重度の歯周病の患者さんは、
おそらく年中体内に歯周病菌が入り込んでいると推察されるので、
その菌をやっつけようとして、抗体が暴走を始めてしまうことはあり得ると思います。
もし、原因不明の自己免疫疾患の原因が歯周病だったら、大変なことですが・・・。可能性はある。うん。
なので、兎にも角にも、
30代に入ったら、必ず歯周病ケアを始めましょう!